「バフェットクラブの金言』から学ぶ投資の正解

こんにちは、トキシカです。

今回は阿部修平さんが書かれた『バフェット・クラブの金言」(出版:日経BP)から学んでいきたいと思います。

著者の社内勉強会で行われた内容を一冊の本として出版した本書。各章の初めには4コマ漫画がついており分りやすく内容を解説してくれています。

目次は以下の通りです。

◎目次
第1部 レジェンドの教え
本当に良い会社は少ししかない ウォーレン・バフェット
高いROEを維持できる会社を探す ウォーレン・バフェット
・・・

第2部 企業分析と投資判断の要諦
「3つの輪」の中に入る会社を探す
「新しい地図を作っていく会社」を探す
・・・

本書を読めば、株式市場で長期的に成果を上げ続けるためのヒントが分かるはずです。ではいきましょう〜。

目次

学び1:レジェンドの投資の定義(そもそも論)

「株式とは会社が潰れない限り支払われる永久債権のようなものだ」ーグレアムー

「投資とは詳細な分析に基づいて元本の安全性を守りつつ適正な収益を得るような行動を指す。この原則を満たさない行為を投機と呼ぶ。」ーグレアムー

→例えば3%の米国債権も3%の配当利回りのある株式会社も潰れなければ同じリターンであり投資意思決定上、無差別ということです。

「投資とは企業の実態価値と価格(株価)との間に生じた差異の裁定機会に主体的に参加すること」ー阿部修平(著者)ー

→意思決定プロセスとしては①まず実態価値>価格(株価)になっている会社が投資対象になる②その上で「なぜ安いのか(割安なのか)」を考える③その理由に合理性がある場合には投資する。

しばしば企業価値と株価の間には乖離がおきますが、その理由は情報の非対称性なのか、法的・商慣習的制約によるものか、あるいはバイアス(楽観的・悲観的)によるものかを自分の中できちんと整理しておく必要があります。

学び2:証券市場の歴史におけるレジャンド達の功績

「割安株投資の父」グレアム:それまでの株式投資は博打や投機の側面が大きく、投資対象となる会社の選定は経験・勘に基づくものでした。つまり再現可能性も説明可能性もないノリと勢いで行われていました。それを理論化し株式投資を科学にした立役者がグレアムです。グレアムの書いた「賢明なる投資家』はバフェットをはじめ多くの人に衝撃を与えました。

「成長株投資の父」フィッシャー:フィッシャーは割安株投資で得られる利益は精々1.5倍程度だろう。数十倍〜数百倍の普通ではない利益を得たいなら成長株投資をするべきとして定量分析に定性分析を組み合わせた「ゴシップ・アプローチ(周辺状況活用法)」を生み出します。このアプローチは興味深いので是非ご覧ください。

 

「ブランド価値を貨幣価値として定量化した」バフェット:例えば「クリスマスと言ったら○○を食べる」「故郷の味である◯○」といった消費者に「なぜそれを買うのか」に疑問をもたせない(=常識化した)習慣・文化として浸透しているものは多少の値上がりがあろうとも需要は落ちない。まさに企業経営においてブランド価値は最強なのです。そのブランド価値を定量化できると企業価値の測定は大幅に正確性が向上します。

終わりに

この本の構成も同様ですが株式投資においるプロセスは、まずその世界での成功事例(結果を長期に渡り上げている者の生活・マインド・戦略)から自分の状況に照らして再現可能なものを取り入れ実践することです。本書においてはバフェット、グレアム、フィッシャー、ドラッカー、マンガー、ソロス、是川を上げており、そこから著者自身の構築した投資戦略を解説しています。

なお、留意すべき点は、成功事例には多少なりともバイアスがかかっていると言うことです。つまり、自分が成功した方法を説いているのであってそれが唯一無二の正解ではないと言うこと。成功事例はあくまで参考程度に留めておいて、自分の余裕資金やリスク許容度に応じて持続可能な戦略を構築する必要があります。

私が参考になった点は、グレアムとフィッシャーの考え方の違いです。それは「リスク許容度」に他なりません。グレアムは幼いころ裕福だったけれど父親の会社が倒産して貧乏になった。その経験から「損をしないこと」を至上命題にしていて、割安株投資を唱えているのだろうし、フィッシャーは割安株投資で失敗した経験があるから「普通ではない利益を得ること」を至上命題にしているいて成長株投資を唱えているのだろうと思います。つまり、リスク許容度は人によって違うのです。(ちなみに現代の投資理論はリスク回避型の投資家を前提としています。)

個人的にはポートフォリオの比率は安全資産:リスク資産=3:7が良いのではないかなと現時点では考えています。

興味のある方は是非本書を買って読んでみてください〜

それではまた次回お会いしましょう。

 

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